愛犬が噛んでしまうことに悩んでいる飼い主さんは多いのではないでしょうか?
子犬の時期に遊びの一環として噛むことはよくありますが、そのまま放置してしまうと成犬になっても噛み癖が残ってしまうことがあります。
犬の噛み癖の原因や対処法、飼い主さんができるしつけのポイントについて詳しく解説していきます。
犬が噛む理由とは? いくつか理由があることを理解しましょう
1.遊びの一環としての噛みつき

子犬は兄弟犬と遊びながら「どれくらいの力で噛んでいいのか?」を学びます。
しかし、飼い主さんと遊んでいるときについ強く噛んでしまうことも。そんなときは⁈
・手を甘噛みされたら「痛い!」と言って、さっと手を引っ込める
・すぐにおもちゃを差し出して「こっちを噛んでね」と誘導する
こうした対応を繰り返すことで、「人の手を噛むのはダメなんだ」と理解してくれるようになります。
2.歯の生え変わりによるムズムズ感

子犬は生後3〜6ヶ月頃になると乳歯から永久歯へ歯の生え変わる時期に入り、
口の中がムズムズして何かを噛みたくなります。そんなときは、
・冷やしたタオルや犬用のガムを用意して、かじれるものを与える
・「噛んでOK」のおもちゃをそばに置く。もし家具などを噛んでしまったらすぐにおもちゃへ誘導する
こうすることで、「これは噛んでいいんだ!」と覚えてくれるようになります
3.ストレスや不安による噛みつき

環境の変化や長時間の留守番が続くと、犬はストレスを感じて噛みつきが増えることがあります。
そんなときは、
・退屈しないように知育玩具で遊ばせたり、散歩の時間を増やして気分転換をさせる
・留守番前にしっかり運動をさせて、エネルギーを発散させる
運動を取り入れることで、ストレスを減らし落ち着きを取り戻しやすくなります。
4.恐怖や防衛本能による噛みつき

犬は怖いと感じたり、自分を守ろうとすると噛んでしまうことがあります。
特に、急に触られたり、無理に抱っこされたときに驚いて噛むことがあるので注意が必要です。
そんなときは、
・突然触らず、声をかけながらゆっくり近づく
・嫌がる素振りを見せたら、無理に抱っこしない
犬の気持ちに寄り添いながら接することで、安心感を与えることで、噛みつきの予防につながります。
噛み癖を直すための対策
1.噛んでいいものを与える

犬に「噛んではいけないもの」を叱るだけでなく、「噛んでいいもの」をしっかり用意してあげることが大切です。
例えば、「これは噛んでOK」と決めたおもちゃを常に用意しておく。
ソファや家具など噛んではいけないものを噛んだら「ダメ」と伝え、すぐにおもちゃを渡す。こうすることで「こっちを噛めばいいんだ!」と学んでいきます。
そして、家具や手を噛むクセが減っていくということです。
2.噛まれたら「痛い!」と反応する
強く噛まれたときは、『痛い!』と大きな声で反応し、その場から離れるようにしましょう。甘噛みが続く場合は、遊びの時間を中断し『噛むと楽しくない』ということを理解させることが大切です
3.落ち着く環境を整える
犬がストレスを感じていると噛み癖がひどくなることがあります。

散歩の時間を増やして十分な運動をさせることが効果的です。
運動不足はストレスの原因となるため、体力を使わせることが重要です。
リラックスできるスペースを作り、犬が安心できる環境を整えることも大切です。
落ち着ける場所を提供することで、犬は安心感を得ることができます
4.罰を与えない
犬が噛んだからといって、手を叩いたり、口を押さえつけたりすることは逆効果です
犬は恐怖や混乱を感じ、問題行動が改善されません
対処法としては、まず噛んだ瞬間に無視をすることが重要です。
反応を示さないことで、噛むことが望ましくないことを学ばせます。
その後、「ダメ!」と言った後、犬が正しい行動(おもちゃを噛むなど)をしたら、すぐに褒めてあげましょう。
正しい行動に対してポジティブな強化を行うことで、犬は適切な行動を繰り返すようになります。
5.一貫したしつけを行う
家族全員でしつけのルールを統一することが大切です。
例えば、家族全員で「噛まれたら無視する」「おもちゃを噛んだら褒める」といったルールを決め、そのルールを徹底して守りましょう。
一貫した対応をすることで、犬は混乱せず、しつけがスムーズに進みます。
噛み癖を直すための対策
成犬になってからも噛み癖を直すことは可能です。特に、問題行動としての噛みつきがある場合は、以下の方法を試してみてください。
6.信頼関係を築く

成犬の噛み癖は、不安や恐怖が原因となっていることが多いため、焦らずにゆっくりと信頼関係を築くことが重要です。
具体的な対処法としては、まずスキンシップの時間を増やし、マッサージや優しい声掛けを行い、犬がリラックスできる環境を作りましょう。また、無理に触らず、犬が自分から寄ってくるのを待つことも大切です。信頼を深めることで、犬は安心し、噛み癖の改善に繋がります。
7.「待て」や「離せ」の指示を教える

おもちゃやおやつを使って、「待て」や「離せ」のコマンドを教えることが効果的です。
具体的な対処法としては、まず噛んでほしくないものを口にしたときに、「離せ」と言って、おやつと交換するようにしましょう。犬が指示を守ったら、すぐに褒めて、おもちゃを噛ませることで、正しい行動を強化します。この方法を繰り返すことで、「待て」や「離せ」のコマンドを覚え、噛み癖の改善が期待できます。
8.社会化を進める
他の犬や人と触れ合う機会を増やすことで、適切な行動を学ばせることが噛み癖改善につながります。
具体的な対処法としては、友好的な犬と一緒に遊ばせ、適切な遊び方を学ばせましょう。また、ドッグランやしつけ教室に通い、他の犬と触れ合う機会を作ることも効果的です。社会化を進めることで、犬は他の犬や人との関わり方を学び、噛み癖が改善される可能性があります
9.専門家のアドバイスを受ける
噛み癖がひどく、どうしても改善しない場合は、ドッグトレーナー(犬の訓練士)や獣医師に相談するのも一つの方法です。
まとめ

犬の噛み癖は、原因を理解し、適切な対処を行うことで改善することができます。
まず、噛む理由を見極めることが大切です。その上で、噛んでいいものを与え、噛んではいけないものを学ばせましょう。また、ストレスを減らし、落ち着いた環境を作ることも重要です。一貫したしつけで行動を改善することができ、犬も安心して過ごせるようになります。
愛犬との生活がより楽しく、安心できるものになるように、焦らず根気よくしつけを続けていきましょう!
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