〜小さなからだを守るために、知っておきたいこと〜
ふわふわの毛並みと賢さ、そして人懐っこい性格で大人気のトイプードル。
おうちの中でも飼いやすく、初めて犬を迎える方にもおすすめの犬種です。
とくに体が小さい“ティーカップサイズ”のトイプードルもいて、ぬいぐるみのような見た目で癒される存在ですよね。
そんな可愛らしいトイプードルですが、注意しておきたい病気やケガがいくつかあります。
ここでは、飼い主さんに知っておいてほしい代表的な病気やケガをご紹介します。
低血糖症（ていけっとうしょう）
とくに子犬のうちは要注意です。体が小さいトイプードルは、エネルギーの蓄えが少ないため、空腹やストレス、疲れなどによって血糖値が急激に下がることがあります。
こんな様子に気づいたら注意！
✅元気がなく、ぐったりしている
✅フラフラ歩く、倒れる
✅けいれんや意識がもうろうとする
予防のポイント
食事は1日3〜4回に分けて与える
食が細い子には、高栄養の補助食品やおやつも活用（獣医師と相談する）
急な変化があればすぐ動物病院へ（応急処置として砂糖水をなめさせることもあります）
膝蓋骨脱臼（パテラ）
小型犬に多い関節の病気で、膝のお皿（膝蓋骨）がずれてしまう状態です。
よく見られる症状
✅スキップのような歩き方
✅足をかばっている
✅階段やジャンプを嫌がる
対策
フローリングに滑り止めマットを敷く
ソファやベッドにはステップを設置する
肥満予防で関節への負担を軽減する
骨折・ねんざ
骨が細くて軽いトイプードルは、ちょっとした段差からの落下や踏まれてしまったなどの軽い衝撃でも骨折やねんざのリスクがあります。
気をつけたい場面
ソファや椅子からの飛び降り
フローリングで滑る
小さなお子さんとのふれあい時
予防のポイント
高低差のある場所にはステップを設置する
抱っこするときは両手でしっかり支える
体の小さい子には無理な運動をさせない
外耳炎（がいじえん）
垂れ耳で耳の中が蒸れやすいトイプードルは、外耳炎にもかかりやすい傾向があります。
こんな症状に注意
✅耳をしきりにかく、頭を振る
✅耳のにおいがきつくなる
✅赤みや分泌物がある
予防ケア
定期的な耳掃除を習慣にする
トリミング時に耳の毛を整えてもらう
異変を感じたら早めに動物病院へ連れて行く
歯周病
トイプードルは歯が小さく、歯の隙間も狭いため、歯垢がたまりやすく歯周病になりやすい犬種です。
こんなサインは要チェック！
✅強い口臭
✅歯ぐきが赤くはれている
✅ごはんを食べにくそうにしている
予防法
歯みがきを毎日の習慣にする
歯みがきガムやデンタルケアおもちゃも活用する
定期的に歯科検診を受ける
涙やけ
目が大きく、涙があふれやすいトイプードルには「涙やけ」がよく見られます。
目の下が赤茶色に変色していたら要注意です。
原因はいろいろ
✅涙の通り道が狭い
✅逆さまつげ
✅食事やアレルギー
ケアのポイント
目のまわりを毎日やさしく拭く
原因によっては治療が必要なこともあるため、獣医師に相談をする
気管虚脱（きかんきょだつ）
気管がつぶれてしまい、呼吸がしにくくなる病気です。
体が小さい子やティーカップサイズの子で特に注意が必要です。
こんな症状が出たら注意
✅ガーガーと苦しそうな咳
✅興奮や散歩後に呼吸が荒くなる
✅呼吸に合わせてお腹が大きく動く
予防とケア
お散歩は首輪ではなくハーネスを使用する
興奮させすぎないような環境づくり
咳が続くときは必ず病院へ連れて行く
心臓病（僧帽弁閉鎖不全症など）
トイプードルに多い心臓病のひとつが「僧帽弁閉鎖不全症」。
年齢とともに心臓の弁がうまく閉じなくなり、血液が逆流してしまう病気です。
注意したいサイン
✅咳が増える（特に夜間・寝起き）
✅散歩中すぐに疲れる
✅呼吸が浅く速くなる
✅食欲や元気が落ちる
予防と早期発見が大切
6歳を過ぎたら年1回の心臓チェックをする。
早めに発見すれば薬で進行を抑えることも可能です。
心臓への負担を減らす生活環境の見直しも有効です。
まとめ
愛犬の健康を守るのは、日々の「気づき」です。
トイプードルはとても感受性が高く、人との絆を大切にする犬種。
だからこそ、毎日の何気ないしぐさや行動の中に、体の不調のサインが隠れていることもあります。
「ちょっと様子が違うな」と思ったときは、早めに受診を。
飼い主さんの気づきとやさしさが、愛犬の健康を守る大きな力になります。
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