クレートトレーニングは、トイプードルが「自分だけの安心できる場所」と感じられる空間を提供するための大切なステップです。
初めてトイプードルを飼う方、トレーニング方法を悩んでいる方にとっても、どのように始めるべきか迷うことが多いはずです。今回はクレートトレーニングの必要性・効果・進め方のポイントについて詳しくご紹介します。
なぜトイプードルにクレートトレーニングが必要?
1.災害や緊急時の対応力が高まる
日本は地震や台風などの自然災害が多い国です。
避難所では他の犬種しかりトイプードルも含めクレートやケージに入れて管理する場合がほとんどです。
クレートでの過ごし方に慣れていれば避難時も安心して落ち着いていられます。
またクレートに慣れておくことは避難所やペットが苦手な人との共存にも役立ちます。
2. 安全な移動が可能になる
動物病院への通院や旅行の際、クレートは移動中の安全を確保するための必須アイテムです。
トイプードルをそのまま車に乗せると思わぬ事故やストレスの原因になることもあります。
クレートに入っていることによって運転者も安心して移動ができ、愛犬もクレートの中がリラックスしやすい場所になりストレスなく移動ができるでしょう。
3.短時間の留守番ができるようになる
短時間のお留守番の際にもクレートは役立ちます。トイプードルにとって狭い空間はかえって落ち着ける場所になりやすく飼い主がいない時間を安心して過ごせるようになります。
ただし長時間の使用は避け、留守番は短時間に留めるのがポイントです。
トイプードルのクレートトレーニングの準備
1. 快適なクレートの準備
クレートはトイプードルが楽に立ち上がり方向を変えられる程度の広さが理想です。
居心地が良いと感じられるサイズや通気性、持ち運びやすさも重要なポイントです。
移動用としても使うため人間にも負担にならず重すぎない軽量なタイプやしっかりした構造のものが適しています。
2. 季節に応じた環境を整える
クレート内の敷物もトイプードルがリラックスできるように配慮しましょう。
夏は涼しげな敷物を、冬は暖かい素材のブランケットを用意し快適な居場所を作ります。
これによりトイプードルが進んでクレートに入りたくなる環境が整います。
3.クレートを家族のいる場所に置く
クレートは、始めはリビングなど家族が集まる場所に置くのがよいでしょう。「クレートは安心できる場所だ」と愛犬に感じさせましょう。慣れてきたら少しずつ別の場所に置いてみることをしてみましょう。
クレートをどこに置いても安心できる場所だという事をトレーニングします。
トイプードルのクレートトレーニングの方法
ステップ1:クレートに興味を持たせる
まずはトイプードルがクレートに興味を持つよう好物やお気に入りのおもちゃを中に入れて誘導します。
最初は扉を開けた状態にしましょう。クレートに自由に出入りできるようにしておくと自然と興味が湧いてきます。
ステップ2:自発的にクレートに入るようにする
トイプードルが自分からクレートに入るようになったら、入るたびに褒めてあげたり、おやつを与えたりしてポジティブな体験にします。
この時「ハウス」などのコマンドを使ってクレートに入る際の合図を教えるとその後の躾にも有効です。
ステップ3:クレートでの時間を少しずつ延ばす
クレートでリラックスして過ごせるようになったら次は、扉を閉めてみましょう。
最初は不安を感じさせないよう短時間からスタートし、徐々に少しずつ閉じたままの時間を延ばしていきましょう。
個々により慣れていく速さも違います、トイプードルの様子を見ながらきながにトレーニングしていきましょう。
ステップ4:飼い主がいなくてもリラックスできる練習
クレートで過ごすことに慣れたら少しずつ飼い主が離れた状態でもリラックスできるように練習します。
最初は短い時間から始め、徐々に部屋をでたり飼い主がいない時間を延ばしていきます。
焦らず段階を踏むことで飼い主がいない時間もクレートでリラックスして待つことができるようになります。
トイプードルのクレートトレーニングを成功させるためのポイント
☆クレートは安全で楽しい場所
クレートが快適で安心できる場所だと認識させることが重要です。
おやつや優しい声掛けを使ってクレートにいることが良いことだと伝えましょう。
☆適度な時間を守る
クレートに長い時間閉じ込めるとストレスになるため、短時間の使用を心がけましょう。
長い時間をクレートで過ごす場合の練習は、夜の就寝時やお昼寝に限定するなどメリハリをつけることが大切です。
☆罰として使わない
クレートは安心できる場所であるべきなので叱るために使うのは避けましょう。
叱ることへの使用はクレートに対する不安や嫌悪感が生まれてしまいます。
まとめ
クレートトレーニングは、トイプードルにとって安心して過ごせる「自分だけの場所」を与え災害時や移動・留守番時などさまざまな場面で役立ちます。クレートをただの道具ではなく、愛犬にとっての「安心できるスペース」として活用することで飼い主との信頼関係も深まり、犬と人間との共存の方法として生活がよりスムーズになる事でしょう。
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